内科

当院の内科について

当院の内科について 当院は「なんでも相談できるクリニック」です。
どんなことでも少し困った症状や、健康診断で指摘されたことなどがありましたら、まずお気軽にご相談ください。
簡単な皮膚科等も診させていただいております。 内科では、風邪やインフルエンザ、発熱、腹痛、下痢などの急性期の病気はもちろん、慢性的な病気である生活習慣病、たとえば高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症や不眠症、花粉症などを診察しています。自覚症状の有無にかかわらず、重大な疾患を見落とさないように丁寧な診察と必要な検査を行い、患者さんが元気で健康的な生活を送れるようにサポートしていきます。当院では、総合内科専門医が身体を総合的に診察いたしますので、「ちょっと体調がおかしいな」という状態からお気軽にご相談ください。なお、高度な検査や治療が必要となった場合には、連携する高度医療機関をご紹介いたします。

内科で対応できる症状

  • 発熱
  • のどの痛み
  • 頭痛
  • 鼻水
  • めまい
  • 動悸
  • 息切れ
  • 関節痛
  • 倦怠感
  • 頻尿

など

よくある疾患

風邪

風邪の症状としては、典型的にはのどの痛み、鼻水、咳の3大症状が急に起きます。発熱はある場合もない場合もあります。
できるだけ早めに治療をしたほうが悪化を防げますので、おかしいなと思ったらすぐご受診ください。

風邪の病名は、「感冒」あるいは正式には「風邪症候群」といいます。上気道の急性炎症の総称の疾患群です。原因の90%以上はウィルスによる感染です。残りの10%は、細菌やマイコプラズマなどです。ウィルスはなんと200種類以上あり、一部を除いてそのウィルスの特定は困難です。またウィルス特有の治療薬がないウィルスを同定しても意味がないことからあえて特定をすることは少ないです。知られているウィルスで有名なものはライノウィルス、アデノウィルス、RSウィルス、エンテロウィルスなどです。鼻や喉から細菌やウィルスが侵入することで発症し、症状は、咳、鼻水、鼻づまり、喉の痛みや発熱、倦怠感などが現れます。これらの症状は体が異物と戦って、異物を出そうとするために引き起こされます。粘膜内部の炎症によっても喉の痛みや鼻詰まりが引き起こされます。

体力や抵抗力があれば自然に治りますが、重症化すると気管支炎や肺炎になることもあります。症状がでたらなるべく早めに受診していただくと、早くに治療を開始することができます。当院では症状に合わせた処方に加え、ご希望があれば漢方等の併用も可能ですのでぜひご相談ください。尚、下記のインフルエンザは症状や治療が異なるので別の病気と考えたほうがよいです。

インフルエンザ

インフルエンザは、インフルエンザウィルスに感染することによって起こる感染症です。毎年約1千万人の感染者が報告されており、日本ではおよそ12人に1人程度感染しています。
インフルエンザには季節性があり、短期間に流行します。流行するタイプにもよりますが、12月-2月がピークです。
インフルエンザウィルスは、飛沫感染と接触感染によって感染します。
飛沫感染の場合は、感染した人の咳やくしゃみや唾液によってウィルスが飛散し、そのウィルスを他の人が吸い込むことで感染します。マスクなどで予防することが大切です。
接触感染の場合は、くしゃみや咳を手で押さえ、その手で触ったものにウィルスが付着し、別の人がそのウィルスを触ってその手で口や鼻などを触ると、粘膜を介して感染します。手洗いをしっかり行うこと、特に食事前には必ず手洗いをすることが大切です。
インフルエンザに感染すると、1~5日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や筋肉痛、強い倦怠感、関節痛、筋肉痛などの症状が現れます。風邪よりも症状が重く、感染力が強い感染症なので、数日間の自宅待機期間が必要です。発症して48時間以内に投薬をすると、投薬しない場合に比べてウィルスの増殖を抑えることができるので早く治ります。
多くの場合、3~7日間症状が続いた後に回復します。特に小児や高齢者、妊娠中の方、持病のある方など免疫が下がっている場合には気管支炎・肺炎などの合併症を発症しやすく、重症化すると脳炎や心不全になるリスクがあります。

毎年流行前(10月から12月頃まで)にはインフルエンザワクチンの接種を済ませましょう。インフルエンザワクチンを接種することで、重症化を防ぐことができます。

インフルエンザは、抗原の種類によってA型B型C型D型の4つのタイプに分けることができます。人に流行するのは、主にA型とB型のウィルスです。A型は、人以外の哺乳類(豚、馬など)や鳥類にも感染して変化しやすいことが特徴です。「鳥インフルエンザ」は聞いたことがあると思います。B型とC型は人のみの感染、D型は家畜のみの感染です。A型インフルエンザウィルスは、表面からスパイクのようなとげとげとしたタンパク質がでており、そのうちのヘマグルニチン(H1-16の16種類)とノイラミニダーゼ(N1-9の9種類)の組み合わせによって144種類に分類されます。香港型(H3N2型)やソ連型4(H1N1型)は毎年流行することが多く、それぞれの型の中から流行が予測されるタイプがワクチンにも入っています。B型では、山形系統およびビクトリア系統が入っています。つまりインフルエンザワクチンには4種類の株が入っています。
インフルエンザは、風邪と似た症状が多いのですが、急激に発症し、高熱がでることが特徴です。インフルエンザは迅速診断キットにて15分程度で診断することができます。
治療は、飲み薬、点滴、吸入薬の3種類があります。飲み薬は、タミフルやゾフルーザ、吸入薬はリレンザ、イナビル、点滴はラピアクタがあります。発症から48時間以内に抗インフルエンザウィルス薬を内服するとウィルス増殖を抑えることができます。急な発熱など何か疑わしい症状がありましたらお早めに当院までご相談ください。

 

インフルエンザについて

高血圧

高血圧人は身体中に血管が張り巡らされており、酸素や栄養を運んでいます。その血管の中を流れる血液が血管の壁を押す力が「血圧」です。
この血圧が高くなると「高血圧」という病気になります。
長い間高血圧を放置していることで、血管が傷んで動脈硬化がおきて、心臓の病気や脳梗塞、そして認知症などになるリスクが増えてしまいます。
20歳以上の成人の2人に1人は高血圧であり、高血圧を完全に予防できるようになれば年間10万人死亡が減らせるという統計もあります。
平均寿命が延びている現在、血管をいかに若く動脈硬化を少なく保てるかは、予後に大きく関わってきます。
高血圧自体は、症状がない方も多く、血圧がかなり上がると肩こり、頭痛、動悸等の症状が出てくる場合もあります。気になる症状がある場合はいつでもご相談ください。

高血圧には、①本態性高血圧と②二次性高血圧があります。

  1. 本態性高血圧

    日本人の高血圧の大半は、本態性高血圧です。これは簡単に言うと原因不明の高血圧という意味です。
    主な原因は遺伝的要因と食生活(塩分の過剰摂取)や過度な飲酒・喫煙、肥満、運動不足、精神的なストレスなどの環境的要因だと言われています。

  2. 二次性高血圧

    二次性というのは、何か他に原因となる病気があって、そのために高血圧になっている病態です。甲状腺や副腎に病気があったり、睡眠時無呼吸症候群でも高血圧となることが分っています。


分類 診察室血圧 家庭血圧
収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120-129 かつ <80 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
Ⅰ度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
Ⅱ度高血圧 160-179 かつ/または 100-109 145-159 かつ/または 90-99
Ⅲ度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110 ≧160 かつ/または ≧100
(独立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90 ≧135 かつ <85

※このテーブルは横にスクロール出来ます。

日本高血圧学会の高血圧診断基準より


診察室での血圧が 140以上かつ/または90以上の場合、(家庭での血圧は-5mmHg)高血圧と診断します。
高血圧の予防には、食塩の摂取量を減らすことが大切です。日本高血圧学会では、高血圧患者における減塩目標を1日6g未満にするよう推奨しています。これはなかなか難しいのですが、外来では、まずは日常生活で少し塩分を減らす工夫を提案しています。具体的には

  1. 漬物類を控える。
  2. 汁物は控える。 麺類はスープは残すと塩分が1/3程度になります
  3. 調味料はかけないようにする。 ソースやお醤油、ドレッシングはかけずに小皿につけると塩分が半分になります
  4. 塩分控えめの調味料を使うようにする。塩分控えめのお醤油よりは白だしやポン酢などの方が塩分が少ないです。
  5. 香味野菜、新鮮な野菜を摂取する。旬のものは、それだけで美味しいです。

等があります。自炊されているかどうか、外食の頻度などで対策が変わりますので、外来でささいなことでもぜひご相談ください。
また、家庭血圧計を購入していただいて、毎日の記録をつけていただくことも大切です。当院では外来で手帳をお渡ししたり、アプリの御紹介をさせていただいたりして日々の血圧管理も一緒に取り組んでいます。

高血圧について

脂質異常症

健康診断で「脂質異常症」を指摘されることは多いと思います。推定では2000万人前後患者さんがいると言われていますが、現在治療を受けている患者さんは220万人(2017年時点)と報告されています。なので、指摘されても放置されている方がとても多い病気です。確かに若いのに薬を飲みたくない、通院が面倒というお気持ちはとても分かるのですが、早めにたった1粒お薬を飲むだけで、あるいは生活指導等で改善するだけで、将来の心筋梗塞や脳梗塞のリスクが大きく減るというメリットを考えると、是非一度ご相談していただきたいと思っています。

詳しく説明いたしますと、
脂質異常症は、血液中の
  1. 悪玉(LDL)コレステロールが高い 
  2. 中性脂肪が高い
  3. 善玉(HDL)コレステロールが低い 
疾患です。

脂質自体は体に必要不可欠な栄養素の一つで、脂質のおかげで細胞の膜が作れたり、ホルモンや胆汁を作ったり、あるいは栄養を脂肪として体に蓄えておくことができますが、多すぎると体に溜まってしまい問題となります。
通常血液の中の脂質は一定になるように保たれていますが、脂質代謝の異常があると、正常値から外れてしまい、「脂質異常症」となります。
脂質異常症は特に症状はありませんが、体の中で静かに病気が進行していきます。悪玉コレステロールと中性脂肪が動脈の壁にくっつくことで、血管は硬く狭くなり、動脈硬化が進みます。動脈硬化が進むと、血管の中が狭くなったり、血管が硬くなったりして詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞をはじめとした血管障害による病気が起きやすくなります。近年、食生活の欧米化が進み、肥満の方が増えていることで、脂質異常症の患者さんの数は増加傾向にあります。

脂質異常症は3つに分かれます。

  1. 高LDLコレステロール血症
    LDLは、肝臓からコレステロールを血液中へ運びます。量が多いと血管の壁に溜まって「アテローム硬化」という動脈硬化を進めます。
  2. 低HDLコレステロール血症
    HDLは余分は脂質を回収して肝臓へ戻す働きがあります。量が少ないと脂質を十分な量回収できず、溜まったままとなり、動脈硬化の原因となります。HDLを上昇させる薬はあまりなく、多少の上昇は望めますが、体質によるところが大きいと考えられます。
  3. 高中性脂肪血症
    中性脂肪はそれ自体では動脈硬化の原因とはなりませんが、中性脂肪が高いとLDLコレステロールが増え、HDLコレステロールが減る傾向となることがわかっています。

脂質異常症の原因としては、高血圧と同じように過度な飲酒・喫煙、食習慣の乱れ、遺伝、運動不足、ストレスなどと考えられています。また「家族性高コレステロール血症」といって遺伝的な要因によるものがあります。この病気では、遺伝的ではない場合に比べて著しくLDLコレステロールが高くなります。症状はあまりありませんが、アキレス腱のところに脂肪がたまったり、黒目のまわりに白い脂肪の輪ができることがあります。血がつながったご家族に脂質異常症があり、55歳(男性)以下あるいは65歳(女性)以下で心筋梗塞を起こした方がいる場合は疑わしいと考えられますので、一度診察にいらしてください。

脂質異常症について

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